アメリカの経済状況について 11/05/12

現在の米国債発行額は1000兆円を越えております。しかも日本が200兆円の対外純資産がある世界一の純債権国であるのと正反対に世界最低の300兆円の純債務国です。

アメリカがデフォルト(債務不履行)を宣言しドルが暴落するなら、日本の海外資産はほとんどドル建てなので資産の大部分を失うことになるでしょう。そして急激な円高が進み、基幹産業である輸出業が大打撃を受けます。

実際には「米財務省、デフォルト回避に向けた最終期限見通しを8月2日に延長」というニュースにあるようにデフォルトのうわさが出ておりました。

つまり、今年の夏にはデフォルトが宣言される可能性もあるということです。ただ、このようなニュースは韓国についてもそうですが毎年耳にしては回避されているので聞くほうは慣れてしまっているかもしれません。 


ただし、実際には、その危うさとは裏腹になかなかドルは崩壊しません。実際は、崩壊しないためにドルを買い支える努力がなされるからです。それは主に日本のお金を使ってなされます。中国も買いますが、中国の場合はドルが白紙になった事態のための担保があるそうですが、日本の場合はありません。

つまり、アメリカの借金のつけは日本に回ってくるということです。

今回大震災の直後に円が高騰して1ドル76.25円にまでなったのをご存知でしょうか?円が高騰した場合円の価格を下げるもっとも一般的な方法は円を売ってドルを買うことです。それゆえ例によってそのときにも日銀は為替介入をしました。つまりドルを買ったのです。

円の価値が上昇すると日本の輸出産業は大打撃を受けてしまいます。それゆえ、日本を救う唯一の方法がドルを買うことだと信じているので(たしかに現状ではそうなることでしょう)ドルを買い続けさせられるのです。 

今回の出来事で感じたことは、日本がどんなに困った状況にもかかわらず、ドルを買い続けなければならないということです。そう、日本は借金をしてでもアメリカのドルを買い支えることでしょう。いや、多分財政破綻してデフォルトを宣言しても買い続けるという悲劇が起こってくることでしょう。


どうして多くの借金を抱えながらアメリカという国がつぶれなかったのかを簡単に言いますと、2つの理由によります。

ひとつは強力な軍隊を持っていることと、もうひとつは石油の代金の決済がドルでしかできないことになっていたからです。それを知るとどうしてイラクが「いいがかり」をつけられてアメリカに攻撃されたかの理由がわかると思います。

イラクは世界に先駆けてユーロでの決済を認めた国だからです。石油の埋蔵量世界第3位の国がそう決定したことはアメリカにとって脅威でした。

それゆえ、因縁をつけて単独でイラク攻撃に踏み切ったのです。

石油の価格に裏付けられたドルは世界の基軸通貨としての価値を維持しているので、湯水のようにドルを刷っても、世界がそれを買い支えてくれるのです。そしてもちろん、一番のお得意さんは日本なのです。

もちろん、すでにドル体制の崩壊の兆しは見えています。だからといって国がどれだけ財政破綻寸前でも、さしあたって世界中がドルを見放さないのは、世界最強の軍隊とグローバル企業にささえられた政治力があるからです。