(08) 3日目 6月3日 与えられたものをとりに行くために (地上戦としての霊的戦い)

ある人はこう考えます。イエスがすでに勝利しているのに、どうして霊的戦いが必要なのか。サタンや悪霊が活動することができるのであろうか?

建物を安く購入するために、裁判所が差し押さえた競売物件を買う場合があります。
ところが、その建物を、下見もせずに購入したとしたら、びっくりすることがあるのです。
それは、誰もいない無人のビルだと思っていたら、人が住んでいたり、テナントがお店を出しているからです。
どうして、そんなことが起こるのでしょうか?確かに建物の所有権は新しいオーナーにありますが、前のオーナがその人たちと結んだ古い契約が残っているなら、彼らはそこに居る権利を持っているのです。
つまり、建物を所有することと、その建物全体を自由に使えるかどうかとは別のことだということです。
ですから、このビルの新しいオーナーは、もし、そこに誰もいない状態にしたければ、その一人ひとりと向き合って古い契約を破棄していく必要があるのです。


このような出来事は今日も悪魔や悪霊が活動していることの理由となりでしょう。
イエスはその十字架の死と復活によってすでに勝利しているので、彼らは、もうすでにこの地上から追い出されるべき存在なのですが、いまだにこの地に居座っています。なぜなら、それは私達の手によって対処していかなければならないのです。


この出来事はまさに、ヨシュア記に書かれた出来事がそうです。

約束の地はまず最初に神がアブラハムに約束されたものです。(創世記15:18)「与えてしまっている。」
そしてヨシュアに語られました。(ヨシュア1:3)「モーセに約束したように、あなたがたに与えている」

「約束の地」という教えを聞いたことがあるでしょうか?与えられることと、そこを所有することには違いがあります。

(ヨシュア記23章4節〜5節
4 見よ。私は、ヨルダン川から日の入るほうの大海まで、これらの残っている国々と、すでに私が断ち滅ぼしたすべての国々とを、相続地として、くじによってあなたがたの部族に分け与えた。
5 あなたがたの神、【主】ご自身が、あなたがたの前から彼らを追いやり、あなたがたの目の前から追い払う。あなたがたは、あなたがたの神、【主】があなたがたに告げたように、彼らの地を占領しなければならない。

その地を神によって与えられましたがヨシュアは、その場所をすぐに所有することはできませんでした。
彼らは、そこに住んでいる民族を追い出す必要があったのです。
つまり、与えられることと、所有することは別のことなのです。

このヨシュアが他民族を力によって追い出したことは、今日の霊的戦いの象徴であり、今日にも霊的戦いが必要であることを意味しています。



旧約聖書には霊的戦いの雛形がたくさん描かれています。
ダビデがゴリヤテを倒したこと、これは、イエスキリストが十字架の上でサタンのかしらを砕いたことの象徴です。
この時、イスラエルの軍勢はどうしていたでしょうか。彼らはただ、見ていただけです。それは、すなわち、キリストが十字架で勝利し、私たちに救いをもたらすために私達が努力して何かを付け足すことはできないことを意味しています。

それでは、本当に、イスラエル軍は何もする必要がなかったのでしょうか?
そうではありません。

ダビデが勝利したのち、(1サムエル17:52)では イスラエルとユダの人々は立ち上がり、ペリシテ人を追いかけました。

そして何をしたのでしょうか?
(1サムエル17:53)ペリシテ人の陣営を略奪した。

この敵の陣営にあったものの多くはイスラエルから盗んでいったものです。

今日どうして、霊的戦いをするのでしょうか?
それは、敵に奪われたものを奪い返すためです。
まず、失われた滅び行く魂を奪い返します。健康が妨げられていたのでしたら、健康を奪い返します。経済的祝福を奪い返します。
我々は霊的戦いを通じて、敵に奪われた数々のものを奪い返すのです。


何よりも今日私たちは、失われた魂を奪い返すための戦いに召されています。
それには苦しみが伴うのです。

イエスがすべてを負ってくださったので私たちは苦しむ必要がないという教えがあります。もちろん、その言葉を根拠にして信徒を束縛し使役する間違った教会が存在するのは事実ですが、だからといって、御言葉が無効になるわけではありません。

聖書はなんと書いているでしょうか

(コロサイ1:24 ですから、私は、あなたがたのために受ける苦しみを喜びとしています。そして、キリストのからだのために、私の身をもって、キリストの苦しみの欠けたところを満たしているのです。キリストのからだとは、教会のことです。

霊的な戦いが熾烈になると、多くの苦しみ、痛みが伴います。
しかし、それは聖書に書かれていることです。