子供のサマーキャンプin札幌のレポート

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2010年8月9日(月)〜11日(水)ゲストスピーカーのアルマ・ベルメホ師(LRM・Latter Rain Ministries所属・メキシコ出身)と共に札幌市の滝野青少年山の家にてサマーキャンプが催され、親子合わせて70人が参加者しました。

これは、アルマ師の親業セミナーに参加していた者達が任意で集まり企画したもので。子供を立てあげたいという情熱を持った人たちがそれに賛同する形で人々が集められ、遠くは北見市、旭川市からの参加者もありました。

監督責任者はOKADA・留美子牧師(札幌CG)

アルマ師は世界31カ国で子供の教師を訓練し、子供にミニストリーをしてきました。しかし、彼女自身感じていた限界は、どんなに子供が集会やキャンプで恵まれ変えられても家に帰ると元に戻ってしまったり、より悪い状態になってしまうケースを見てきたことです。それはクリスチャンホームの子達ですら親の意識のギャップにより起こりうる事なのです。

それゆえ、子供の信仰の受け皿である家庭そのものが変えられていなければならないことを痛感してきました。


2年前に彼女はCFNJ聖書学校で専任講師として働くために来日しましたが、教鞭をとっていた1年半の間は、ミニストリーの道もあまり開かれず、背中の痛みや、その他さまざまな戦いがあり、彼女の生涯の中でも最も苦しい時を通らされました。

また、子供にエンターテイメントを与えるのではなく弟子化するというビジョンが厳しすぎるということで諸教会に理解されない場面もありました。

ところが、今年に入って聖書学校との契約が切れようとする頃、自主的に親や牧師たちが中心となって突然、多くのミニストリーの道が開かれ始めました。

毎月教会学校教師&親業セミナーが開催され、毎週、市内の3箇所で子供の訓練会(キッズ・セルグループ)がもたれました。


キャンプの集会は家族ごとに着席しましたが2,3歳の小さな子供も椅子に座りメッセージに聞き入っていました。ある参加者は「これまで私の子供は30秒と座っていられないのに、これは奇跡だ。」と証ししていました。

アルマ師は「旧約の時代、親子は一緒に座りトーラを聞いていた。自分の子供はそれができないと親たちは思いこみ期待していないだけである。」とコメントしています。

4つの集会はそれぞれ「@親を尊敬し親に従う、親は子供を愛する、関係の回復(親子、兄弟、友達)、A周囲に流されずに行動する。(立ち止まり、考え、祈り、良い判断をする) B霊を養う、聖霊に満たされる C聖さ、神に喜ばれないものを捨て去る。」などといった内容でした。それらは大人にとっても有意義で深いメッセージであると同時に子供でも理解できる容易な話し方でした。

メッセージの後は、それぞれテーマに従って祈りあうときがありました。特に@の時間の祈りは家族の回復と内なる癒しのときとなりました。


二日目の夜のCの集会は聖霊のミニストリーがもたれました。役割の中心を担ったのはキッズ・セルグループで訓練を受け、毎日デボーションをして備えた6歳〜12歳の子供によるミニストリーチームでした。

つまり、このキャンプの祝福は、突然起こったわけではなく、またアルマ師のカリスマ性によって実現したわけでもありません。しっかりとした御言葉に基づいた訓練の土台があったのです。


子供達が他の子供の為に手を置いて祈り、彼らが次々と聖霊に満たされる様は圧巻でした。祈りを受けた子供たちも互いに祈りあいました。また、それをサポートする教師やホームスクーラーのユースチーム、そしてスタッフの姿がそこにありました。

その後、ミニストリーチームの一人の子供が席に座っている大人の為にも祈る事を主に語られました。それを監督に伝え、監督の指示により着席している大人のためにも子供たちは祈り始めました。大人の中には主に触れられて思わず泣き出す人も何人もいました。ある人は、子供のミニストリーチームに祈られたときに、一生のうちでこれほど主に触れられたことはない、と言うほどの経験をしたと語っておりました。

その間、先ほど祈りを受けた子供たちは床に座っていましたが、退屈していたわけではありません。聖霊に浸されているかのように静かに、その臨在を楽しんでいたことが印象的でした。

幾人もの子供たちは、その間に主から語りかけを受けていました。親に従えずに葛藤していた子供は「神はあなたのことを怒っていない。お母さんにあやまりなさい。」と語られ、別の子供は神様に喜ばれないおもちゃを手放すように語られていました。

その部屋にワインの香りが漂っていたとある人が証言するほど聖くまた解放された霊的雰囲気が漂っていました。集会後の自由時間ですら、ある子供は聖霊の余韻に浸されぼーっとしてトランプ遊びに集中できないほどであったそうです。

キャンプのプログラムの合間や就寝時間を過ぎてからも任意で「子育てコーチング」や「夫婦のためのカウンセリング」をスタッフから受ける人の姿がありました。キャンプ中の交わりを通じて、良いしつけの模範や、夫婦の模範を見聞きしたからです。


この2年ほどの流れや半年間の準備期間を振り返って感じることは、それまで別々に独立した分野のように扱っていた「教会学校」「家族へのミニストリー」「夫婦へのミニストリー」「聖霊の働き」「ホームスクーリング」などといったものが「健全な家庭を建て上げる」というキーワードによって融合されてきたことです。

事実、健全な社会や健全な教会の土台は健全な家庭なのです。


これらの家族に対する働きはアルマ師の所属団体にとっても新しいものでした。LRMの責任者はこの日本の成功をモデルにしてスペイン、メキシコ、ロシアその他の国々でも展開していきたいと語っておりました。

この日本で開かれた祝福が、世界に影響を与えていくというのは非常に興味深いことです。