その一度定められた法則を変えることをなされないという原則は、エステル記の中にも見出すことができます。エステルが王の好意を受けてハマンが処刑された後にも、ユダヤ人絶滅命令は取り消されませんでした。

一度定められた法令は決して取り消すことができないからです。

それよりさらに優れた法令が発布され、それによってユダヤ人は勝利したのです。

それはちょうどローマ8章2節にあるように、死の原理が命の原理に飲まれたようなものです。

この事柄は「人は死に定められているが、キリストによって永遠の命が与えられている。」ということを説明するために引用されますが、原則が変わらないというのは、人があくまでも仲介者であるということにも見られるのです。