帰還の働きは神のイスラエルの回復の業に直接かかわること


旧約聖書と神を知るための大切なキーワードは「契約、土地、民」です。それらは旧約聖書全巻を通じて流れているテーマであり、アダムからアブラハム、モーセ、そして今日にいたるまで神はその3つの事柄を回復させるために働いていました。神の計画は変わる事はありません。

アダムを例に挙げるなら、彼らは禁断の実を食べた(契約の破棄)ために土地は呪われ(土地の支配権の喪失)結果的には与えられた土地から出て行かねば(離散)なりませんでした。

それらの回復は今日の神の関心の中心であり、神の鼓動に触れたクリスチャン達が今日イスラエルを祝福するために立ち上がっているのです。

それゆえ、クリスチャンが神の計画を成就させる手助けとしてイスラエルの為に行う人道的援助は、究極的に言うなら「『契約、土地、民』の回復を容易にさせる」間接的な手助けだと言う事ができます。

なぜ間接的かといえば、土地の回復(国境線を動かすこと)はもとより、契約の回復(ユダヤ人がイエス様をメシアと信じること)をイスラエル政府と協調して働く立場上、直接的、合法的にすることは出来ないからです。

しかし、民の帰還を助ける事は単なる人道的援助ではなく、神の回復の業に直接参加することを意味します。

ユダヤ人に対する働きかけとして直接伝道と間接伝道があると言われています。その枠でとらえるなら、人道的援助と呼ばれる私達の働きは間接伝道ですが、それは異邦人クリスチャンの目から見た観点です。

神の観点からすれば、直接伝道か間接伝道という問題ではなく、「契約と土地と民をいかに回復させるか」なのです。

ユダヤ人は2000年に及ぶ離散の歴史を経て、奇跡的に存在し続けています。そしてイスラエルという国が奇跡的に復興されました。

しかし、国が復興してもユダヤ人が世界中に散らばって存在するだけでは十分ではありません。彼らがその土地に戻らねば神の計画と契約の回復は完成されません。

なぜならエゼキエル36章24-26節にはこう書いています。

わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、すべての汚れからきよめられる。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。

ユダヤ人がメシアを信じて契約を回復させる事と民の帰還には密接に関係があるのです。ですから私達の働きは終末における神の優先事項の働きに直接的にかかわる大事業なのです。