イスラエルに関わる3つの波 (15/02/15)

イスラエルとの関わりという意味において日本は非常に稀な国です。日本において20世紀の初頭よりイスラエルの再興の為に祈る群れが起こされ、熱心に祈り、その後1948年にイスラエルが建国されました。
現代でも、日本はクリスチャン人口のパーセントから言えば世界最低水準でありながらイスラエルと共に立つ団体の数は驚くほどたくさんあります。

これまでにクリスチャンがイスラエルに関わる方法として二つの大きな波がありました。そして今日、第3の波とも呼べる大きな波が押し寄せようとしています。ここではそれら三つの波について見て行きましょう。


第一の波:クリスチャンシオニズム
シオニズムを一言で説明するなら「パレスチナにユダヤ人の国を作る運動です。そしてまた、民の帰還などです。ヘブライ語の回復は20世紀の初頭に始まり、国家としての回復も1948年に成就しました。
クリスチャン・シオニズムとはそのようなイスラエルの回復を聖書預言の成就と信じ、よき隣人として支えるものです。それは主に「政治的にイスラエルと共に立つ事」「物質的援助」「帰還援助」などでで成り立っております。エベネゼルの働きもこのカテゴリーに含まれます。
イスラエル政府と共に働く関係上、直接的な宣教活動は一切行なうことができません。しかしパレスチナ人のテロ活動に疲弊したイスラエルを助け、共に立つ姿勢が評価され多くのユダヤ人がクリスチャンを良き隣人だと理解するようになってきました。、また、それによって以前とは比べられないほど多くのユダヤ人がイエスをメシアと信じるようになっています。
この立場のひとつの危険はクリスチャン・シオニズムはともすれば二契約神学(※)的な立場になってしまうことです。


第二の波:メシアニック・ジュダイズム(福音のユダヤ性)の回復
これは主にユダヤ人がそのアイデンティティーを保ったまま救われコングリゲーション(教会)を建てあげること、異邦人にとってはユダヤの習慣やヘブライ語を学び、原典から聖書理解を深めようとする動きです。
また、これによってヘブライ語を理解するユダヤ人に聖書理解と言う意味で大いに活躍の場が与えられました。
もともと福音とはユダヤ的な土壌の上に作られたものでしたがローマ帝国でヘレニズム的な影響を受けたことにより、聖書本来の姿から外れてしまった部分も多々あります。ですから、この運動は正しい聖書理解により、ユダヤ人と異邦人を一致させ新しい一人の人を建て上げるためでもあるのです。


第三の波:ダビデの幕屋の回復運動
これは今日、世界的に広まっているムーブメントであり、日本でもこの5年ほどの間に急速に拡大している賛美と祈りのムーブメントです。これまでにあった賛美と祈りのムーブメントと異なる点はユダヤ的土壌を尊んでいることにあります。
ヘブライ的視点で主を愛するクリスチャンが立てあげられる事はユダヤ人にねたみを起こさせ、彼らの信仰を刺激する事でもあります。
まだ、多くのメシアニック・ジューのリーダーは気がついていないようですが、第一、第二の波よりもかなり多くの裾野を持っているために実質的なインパクトはかなり大きくなることでしょう。(「ダビデの仮庵の回復」とは何か」および「ユダヤ人の帰還を通じて外国人が祭司・レビ人とされる」をご覧ください。 
これら三つの波によって未だかつてなかったほどにクリスチャンの関心がイスラエルに向けられているのです。